昨今の円安の背景もあり、海外旅行の人気急上昇中である東南アジア。
そんな東南アジアの定番の移動手段といえば、もちろんバイクになります。
現状、バイク社会の国も多数存在します。
今回は、我々日本人が実際に東南アジアでレンタルバイクをする上でのメリット、デメリットと、実際
に三カ国(タイ、ベトナム、インドネシア)の利用条件、運転する際の注意点などをご紹介します。

メリット
行動範囲の拡大
まず一番のメリットとして挙げられるのが、行動範囲が飛躍的に拡大する事です。
タクシーやバスでの移動と比べ、よりクイックに自分の行きたい場所へ最短距離で向かう事が可能です。
タクシーを呼ぶほどでない距離、またはバスの経路から離れておりアクセスが困難な場所であったとし
てもバイクであれば容易である場合が多いです。
結果として、決められた旅行期間において、よりたくさんのスポットに足を運ぶ経験を増やす事ができ
るでしょう。

経済的、時間の節約
次に挙げられるのが経済的、時間の節約に役立つ点です。
物価が安い東南アジアといえども、タクシーを何度も使うと大きなコストになってしまいます。
また、コストがかかってしまうが故に、行きたかったスポットを諦めてしまう事もあるでしょう。
東南アジアのレンタルバイクは燃料費込みで高くても1日1000円前後で借りる事が可能です。
それでいて、タクシーを待つ時間やバスの乗り継ぎなど時間的ロスも考えることなく効率的な移動が可
能。
ちょっと近くのカフェに寄ってみたり、現地のスーパーを覗いてみたりと、コストや時間的制約を感
じることなく移動できる点もレンタルバイクの魅力の一つです。

現地の雰囲気をより味わう事ができる
三つ目の魅力としては、現地の音や匂い、風を感じながらバイクを走らせることで、より現地の雰囲気
を感じ取れる点です。何よりも気分爽快。
ガラス越しで移動するタクシーなどと比較して、現地の人や景色、運転の様子をダイレクトに感じとる
で、それぞれの地域の特徴や違いに気づく事ができるでしょう。
また、東南アジアでは現地の足として定番のバイクで移動する事でより、生活を垣間見る事やちょっと
した移住疑似体験にもなるでしょう。
そして、機動力抜群のバイクしかアクセスが難しいローカルスポットにも簡単に行くことができる点
も魅力の一つです。

デメリット
保険がない
デメリットとして挙がられるのがバイク運転時の車両保険がない事です。
慣れない海外での運転はやはり事故のリスクがつきもの。
夜や雨の時は運転を控えるなど、できるだけ事故を予防する事が必要でしょう。
また、もし事故に遭遇した場合に対応してくれる優良なレンタルショップで借りる事をオススメしま
す。
そして、借りる前にしっかりとタイヤの溝があるか、エンジンの異音がしないかなど最低限のコンデシ
ョンを確認してからバイクを選びましょう。
車体に傷等があればスマートフォンで写真事前に撮るなど対応してトラブルを未然に防ぎましょう。
日本の常識が通用しない
東南アジアの交通法規、道路を通行するうえでの常識が日本とは異なります。
基本的には歩行者優先ではなく、全く車やバイクが止まってくれない。
車線が日本とは逆、運転していると頻繁に逆走車に遭遇する、一車線にバイクが10台以上並走するなど
日本の常識では考えられない事が多々起こります。
ルールや日本とは異なる事を事前に調べる、意識する事でトラブルを未然に防ぐ。
または、ある程度滞在し、環境に慣れてからレンタルバイクに挑戦するなど、リスクを軽減する方法も
考慮してみましょう。

各国、地域の利用条件、注意点
ここでは実際に私がレンタルバイクをした、国や地域での利用条件、注意点をご紹介させて頂きます。
ベトナム(ダナン)

ベトナムが誇るビーチリゾートダナン。
潮風を感じながらレンタルバイクで走る海岸線は最高の一言です。

ダナンでは日本で発行される国際免許証が適応されません。
その為、基本的に日本人がレンタルバイクできるのは50ccの原付か電動バイクになります。
走行時の注意点としては日本とは逆の右側通行になります。

そして、信号が限りなく少ないです。また、大通りではバイクが10台ほど並列して進む光景がとてもベ
トナムらしいです。
一見、非常に交通量が多い為運転が難しくみえますが、速度自体がそこまで速くなく、一定の速度で走
る車やバイクが多い為、流れに乗ってしまえば意外と簡単に運転できる印象があります。
流れを遮っての左折は、慣れるまでタイミングを計るのが難しかったです。
右左折時や自分の存在を認識してもらう為に、クラクションを多用する事で危険を回避しましょう。
最初はクラクションを鳴らすのに抵抗がありますが、危険回避の為に使う事がベトナムではポピュラー
なので臆せず鳴らしましょう。
プーケット(タイ)
タイがほこるビーチリゾートであるプーケット。

ビーチだけでなく、寺院やオールドタウンとバイクがあるだけでバラエティー豊かな観光ができるのが
大きな魅力。

タイは日本で発行された国際免許が有効に使える国の一つです。
タイでバイクを運転するにあたり、日本で自動二輪(最低でも小型自動二輪)の免許を取得している事
が条件となります。
ご自身の国際免許の二輪車の欄に印が押してあることを確認してからレンタルしましょう。

基本的にレンタルバイクは125ccが定番となります。
タイは日本と同じ左側通行。プーケットも繫華街を除いてはそこまで交通量が多くない為、比較的運転
の難易度も低め。
合流時に信号がない事や、日本と比べて運転が粗い場面も多くみられた為、慣れるまでは慎重に運転す
する事をオススメします。
バリ島(インドネシア)
世界の人気リゾートで常に上位に位置するバリ島。
インドネシアに属する島の一つ。

インドネシアは基本的には、加盟している国際条約が異なる為、日本で発行される国際免許でバイクを
運転する事が出来ません。
しかし、現状としてパスポートと国際免許があれば、バイクをレンタルする事が可能です。
その為、そのような事情を認識した上で、自己責任でのレンタルになります。

バリ島でレンタルバイクを行うメリットとしては、サーフィンをする場合ではポイント移動が容易にな
る為、選択の幅が大きく広がります。
また、バリ島では現在、渋滞が常態化しており、身軽なバイクでの移動により、移動時間の短縮に繋が
ります。
インドネシアは日本と同じく左側通行となります。
クタやチャングーなど観光客が多いエリアは交通量も多く、渋滞が日常茶飯事。
また、道が一車線で細い所がとても多いです。
そのようなエリアでは慎重な運転が求められます。
郊外のエリアは交通量自体はさほど多くないのですが、ものすごい速度で大型トラックが追いこしてき
ます。基本的にとてもバイクや車の速度が速い為、交通量の割に危険予測がとても必要となってくる印
象でした。
まとめ
今回は、我々日本人が実際に東南アジアでレンタルバイクをする上でのメリット、デメリットと、実際
に三カ国(タイ、ベトナム、インドネシア)の利用条件、運転する際の注意点などをご紹介させて頂き
ました。
旅行における行動範囲の拡大や経済的、時間の節約ができる一方、保険が適応されないや日本の常識が
通用しない点などのデメリットもありました。
また、東南アジアであっても、国により利用条件や交通事情は様々な相違が散見されました。